<いせ辰>で購入した、寿尽くしの千代紙『百寿』。
お名紋で、同じ文字をつくるたび、「いつかネタが尽きる」不安がよぎるけれど、どうだ。
文字は無限だ。
現代で通用する伝達手段、というルールを課せばその表現は有限だけど、
表現する側と受け取る側とが、文字に対する思いを共有した瞬間、無限になる。
とりあえず100個くらいは、いけるんだ。昔の人に勇気をもらう。
壁に貼って、日々眺めようと思う。
ところで、『百寿』・・・100?
縦に7こ、横に14こ。14×7=・・・2こ、足りない。
これは百という満願で満たされきってしまうよりも、満願に向かう幸せな状態が永く続くようにとの祈りをこめているからです。控え目に九十八文字をデザインした江戸庶民の知恵といえるでしょう。 丸善コラム